« 確かに赤ちゃんに可能性を感じますが、大人が封鎖されている力を解放するにはどうする? | トップページ | 将来に悩むより、まず自分の”心の鍛え方”を知ろう。 »

2017年9月13日 (水)

入社三か月目の私が「教育係」を任されて学んだ事。

入社して三か月(正社員になって数日)して店長から一言。「専門学校からインターン生が来るから教育係になってほしい」。
私は足つぼ師としてマッサージの仕事をしていますが、自分の能力さえおぼつか無いという状況下で「大丈夫かなぁ」と不安でいっぱいでした。
そして合計十日間、アルバイト経験さえほとんどない、学歴も旧社会からすればないに等しい20歳そこそこの男の子に僕は何かを伝えなけれればいけない立場となりました。そこで感じたのは「これは本当にいよいよ自分は旧観念まみれで危険すぎる」ということと、人を育てるということはこういうことなんだという大切にしたい経験の二点です。それを発信・共有をしたいと思います。
●いやぁ、無理だろ時間が無さすぎる、、、。
インターン初日。その男の子が来てくれましたが、私には全く「教育係」のイメージが湧いていませんでした。というのもどう考えても私が仕事を教える時間が無さ過ぎたんです。マッサージは一人のお客様に1人の施術者が当たり前ですが、付きます。人気店の為、休憩時間以外、まとまった時間などほとんどありません。私に与えられたレクチャーの時間は開店直後の30分。単価の高いこのお店に求められる接客やご案内など、初歩的な事すら教えられず時間だけが過ぎました。
こうなるとどうなるかというと僕が施術に入るとインターン生は棒立ちになります。申し訳ないと思いながら自分にはどうすることもできませんでした。もちろん空き時間などに一所懸命教えるのですが、考えられないくらい疲労してしまいました。
●「教育係」としての歴然とした差
私の所属するお店には幸運なことに店長経験者が三人もいました。この人たちを真似しようと様子を見ていると動きが全く違っていました。一言二言話すだけで「自分たちが手が離せない状況になってもインターン生が動いてくれそう」というイメージが出来る。「お願いの仕方が上手い」というのが第一印象。でも実際は「人を育てる」ということに対して私と決定的に捉え方が異なっていたということが後から分かります。
だからこの人たちは「とりあえずやってもらおう、後からフォローすれば良いし」と放り込むスタンスを崩さないし、盛んにインターン生の話題をバックヤードで話していました。
●店長との「人に教える」時の捉え方の違いに気付いたきっかけ
なんで職場の人は楽しそうに余裕を持ってインターン生を教えれて、私は一杯一杯なんだろう。「教育係」としての悩みを数分店長に聞いてもらい、店長が一言。
「そんなに難しく考えなくていいよ~、インターン生がどこまでできるようになって、周りの人に何をしてもらいたいか、情報共有してないから大変なんじゃない??」
あ~なんだ簡単やーん。そうしますー!とすっきりしてから言われた通りにしてみると、教えらられること、経験してもらいたいことが二倍速で進むようになり、職場全体が安心して私に「教育係」を委ねてくれるようになりました。
そして僕は疑問に思いました。「なんでこんな簡単なことが見えなかったのか」。
●学校制度が植え付ける「教える」は社会にとって猛毒でしかない。
その問いに答えるのに時間はいりませんでした。人に何かを教える。育てるというイメージ、原体験が私の場合、学校の先生しか思いつかなかったためです。つまり1から10教える、先生と生徒の垂直関係、1日中「教えられる立場」(=生徒)など、学校では当たり前の価値観が、働く場(社会はこちらが中心)ではそんなものはどこにも存在しません。
8時間施術すればお金に換算すれば3万円ほどの売り上げになりその積み重ねが会社の貴重な売り上げになります。それを何時間も「教える」に割くというのは表面上は正しそうに見えますが、歴史を見ればわかる通り、生産に関わらせない人間にさらに自分の生産時間を割き続けることが如何に不自然なことなのか、考えてみれば分かります。
そして本当の学びは実際の現場で自分も生産に関わることでしか得られませんし、本当に危ないことだけその都度教えればいいのです。30分は少なすぎるのではありませんでした。「十分すぎた」のです。
また、教えるという指示を受けた途端、「私」と「インターン生」の関係しか見えなくなることや、「私の時間」など急に視野が狭くなり、思考停止に陥るのもこの学校制度で植え付けられた旧観念群が原因だと考えられます。
別にみんなで情報共有しながら代わる代わる見守れるし、むしろその方がインターン生も安心して生産に関われる。みんなも安心して期待を注げる。自分はそんな関係性を作り出せると期待されて「教育係」を任されている。
そんな組織の期待すらも見えなくさせる学校制度。危険すぎます。それに気づいたのはインターン期間終盤になってからです。
●「村上さんから学ぶこと、本当にたくさんありました。」
それでも成果はありました。インターン生がアルバイトを志願してくれたんです。インターンを受け入れる最大の目的が求人者を得ることなのではないかと考えると最大の成果だし、単純に嬉しいことです。
そして最終日、インターン生は言葉を詰まらせ本当に色んなことを感じてくれたんであろうそのトーンで私に「たくさん学ばせて頂きました。本当にありがとうございました」と言ってくれました。
私は「教育係」としては前述のこともあり無能でした。でも「お客様に喜んでもらうと本当に嬉しい。私たちはそうなってもらうにはどうしたらいいかを真剣に考え、またそのために働いている」ということを体験として得てほしかったんです。
自分自身が何よりもそれを体現し、そうさせてくれる職場に感謝をし、そしてインターン生が1人の生産に関わる対等な人間であるというスタンスを徹底しました。だから悩みも言う。
彼が感謝してくれたのは「働くということは最大の幸せである」ことを感じてくれたからではないでしょうか。
どんな立場になっても「教育係」として伝えなければいけない最大のメッセージはこれだと思います。それが組織全体の「人を育てたい」という気持ちの推進力となる。それが欠けたらどんな教育論もマネジメント理論も、私は実現しないと思っています。




むらかみたけし

« 確かに赤ちゃんに可能性を感じますが、大人が封鎖されている力を解放するにはどうする? | トップページ | 将来に悩むより、まず自分の”心の鍛え方”を知ろう。 »

コメント

Вот так спасает ламинин. Болезнь Любая. Знал бы раньше https://youtu.be/dnxmoWu8tEY

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1761240/71519143

この記事へのトラックバック一覧です: 入社三か月目の私が「教育係」を任されて学んだ事。:

« 確かに赤ちゃんに可能性を感じますが、大人が封鎖されている力を解放するにはどうする? | トップページ | 将来に悩むより、まず自分の”心の鍛え方”を知ろう。 »

ランキング

  • にほんブログ村 政治ブログ 世直し・社会変革へ お勧めサイトランキングへ
2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    

カウンター

最近のトラックバック

無料ブログはココログ