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2016年9月20日 (火)

仏教はギリシャ文化と融合して偶像崇拝化→大衆化した

元来、仏陀の教えは、この世の成り立ちの追求であり、そのための瞑想=修行を第一義としていた。しかし、いつ頃からか仏像を崇める宗教へと変容している。
仏像の誕生は諸説あるが、最古の仏像はガンダーラで発見されている。ガンダーラの仏像をみると、日本では見たこともない顔立ちで表現されており、その表現の多様性に驚かされる。
この仏像は、当時ガンダーラにいたギリシャ人の技術に拠るところが大きい。また、仏像のモデルは、古代ギリシャ、インド、ペルシャの神々を参考にして作られている。

つまり、仏教は、インドから他の地域(ガンダーラ・中国・日本)に伝播する中で、西洋文明の影響を受け、偶像崇拝化し、大衆化に成功したのである(大衆化の際、教義も大きく変容し、海を渡り日本に伝播した)。


以下、ガンダーラのクシャン族が仏教に改宗した背景を引用します。

浄土宗大信寺HPより引用リンク
■引用開始――――――――――
なぜクシャン族は仏教に改宗したのか

 まず、従来の宗教すなわち拝火教あるいはその一派であるゾロアスター教について述べる。この宗教は来世の存在と霊魂の不滅を肯定している。この宗教には善と悪を宇宙の構成原理とし、この世を善と悪の抗争の場と想定した。善に属するのがアフラ・マツダ神などの善神、悪に属するのがアフリマン、アジダハーなどの悪神や悪龍である。
 霊魂は不滅であるので、人が死ぬと善人ならば、アフラ・マツダ神の住む無量光明の世界へ往生できるが、悪人は地獄へ堕ちると説いていた。それは、死後4日目の朝に決定される。ゾロアスター教の欠点というか厳しさは、第一に、生前に天国(極楽)に行けるかどうかが分からないこと。第二に、神も他人も自分が天国に行けるように助けてはくれない、即ち、自力で努力しなければならないことである。
 一般大衆には、生前に極楽往生が約束され、しかも神や仏が救いの手を差し伸べてくれた方が魅力的である。そこで、仏教の登場である。ガンダーラ地方へは当時、上座部仏教が伝わっていたが、これではクシャン族を改宗させるほど魅力的ではない。そこで、革新的、進歩的な僧侶たちが、この旧式の仏教を根本的に改革し、クシャン族の心を魅了するものにする必要があった。なにしろ、クシャン族には、貿易で栄えた富があり、仏教教団としても、改宗させ、経済的基盤を確立し、発展させる必要があった。
 まず、仏教徒の赴くところは、桃源郷のような魅力ある天国(極楽)であると説いた。即ち、大乗仏教の極楽である。
 阿弥陀仏の裁縫極楽浄土の起源は、基本的にはゾロアスター教の無量光の世界(アフラ・マツダ神の住処)を取り入れたものである。(諸説有り)
 次に、極楽往生への安易な方法、方便を示す必要があった。それは、供養を勧め、回向を説いたこである。元来、ゾロアスター教徒は、神、先祖に対して供養をする習慣があったので、更に、仏教教団は、クシャン族に盛んに供養(教団への布施、寄進)を勧めた。そして、その見返りとして回向を説いたのである。
 回向とは、具体的に釈迦牟尼仏陀や弥勒菩薩などが所有している功徳を人々に分与することである。結果的に十分な布施をすれば、それに応じて功徳が得られるわけであるから、クシャン族にも良く理解できる。短絡的には、金で極楽往生が保証されるわけであるから、富裕なクシャン族はこぞって仏教に改宗したわけである。(田辺勝美著:ガンダーラから正倉院へ)
 この説では、仏教がクシャン族に迎合し、クシャン族は極楽への免罪符を手に入れたように見える。しかし、この仏教は、大乗仏教として理論的に思想的に体系化され、多くの人々を教化するに十分な宗教に変革・発展したことは確かであろう。


なぜクシャン族は仏像を必要としたのか

 ゾロアスター教の善神はクシャン朝のコインの裏に刻印されているが、いずれも人間の姿をしている。これは抽象的観念を人体で造形するギリシア美術における擬人化表現に由来する。
 クシャン族の信仰において、国王の神格化と祖先の霊魂の崇拝がある。彼らは、英雄的な国王や王家の開祖を神と同等な存在とみなし、その肖像を制作して神殿や宮殿に安置し礼拝していた。
 また、クシャン族のようなイラン系民族では、偉大な祖先の墓地の石棺に大きな浮彫があって、死者の霊魂がこの世に戻ってきて自分の肖像の中に宿り、子孫から供養を受け、また子孫を見守っているという考えがあった。
 このように、偉大な人が死んだ場合、その死者の肖像を作って、それを礼拝することが当然のように行われていたのである。
 クシャン族は偶像崇拝者であるので、仏教に改宗後は、まず、偉大な釈迦牟尼仏陀や弥勒菩薩の肖像を造って、礼拝しようとすることは、当然のことであったろう。
 彫像技術を持たないクシャン族は、ガンダーラにあってはギリシア・ローマ系職人を、マトゥラーにおいては、インド系職人の力を借りて仏像を造らせたのであろう。
                 ――――――――――■引用終わり



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