« 『続・日本の歴史をよみなおす』網野善彦著 その3 | トップページ | セキュラリズム―刹那の現世主義② »

2016年7月24日 (日)

「寄生性と知的謀略」-世界経済を認識する基礎 (晴耕雨読)より②

生産基盤を持ち共同体として真っ当に自然外圧に対処している集団に、如何に信用させるか?
そのことだけを追求し、実践してきた彼らの知的謀略は、「騙される方が悪い」という価値意識に貫かれているようです。

「寄生性と知的謀略」  世界経済を認識する基礎 リンク (晴耕雨読)より

■ 「知的謀略」

寄生者が共同体に寄生するのは容易なことではありません、宿主は、すぐに寄生者に不信感を抱くようになります。

寄生者は、自分たちが寄生者ではないこと、自分たちが求める取引形態は正当であること、自分たちの価値観はまともなものであることなどを宿主に認めさせよう(錯誤させよう)と努力します。

寄生者は、「騙されるほうが悪い」という価値観を持っています。

騙されるのが嫌だったら、知性を使って騙されないようにすればいいと思っています。

また、宿主共同体の価値観に基づく規制(法など)を邪魔な存在だと受け止めています。しかし、法には犯した場合の罰が付き物ですから、規制をうまくかいくぐろうとしたり、嘘や罪のなすりつけを行います。

そして、罰を食らう結果になってしまったら、不運だった、知恵が足りなかったと思うだけで、悪をなしたという意識は持ちません。

(価値観が違うので当然の思考過程です)

宿主に寄生する最高の方法は、自分たちが効率的に養分を吸い上げられる価値観や制度を宿主共同体が持つようになってくれることです。

端的には、収奪者(寄生者)ができるだけ自由に収奪活動に励むことができ、被収奪者(宿主)が収奪されるための仕掛けだとは思わず、それを素晴らしい考え方だと信じる理念・価値観・制度を普及させることです。

このために、宗教・学問・政治制度などを利用します。

ユダヤ教とキリスト教(ローマカソリック以降)は、寄生者が宿主を収奪するために普及させた宗教です。

(同根であるイスラムは、それを否定した近似的宗教です)

民主主義・個人主義・自由主義・経済学・科学的世界観なども、寄生者が宿主から“養分”をスムーズに吸い上げるためにつくり普及させた論理的説明体系です。

(民が共同体の主であることや個人の自由を尊重することがそうだという主張ではないのでくれぐれも注意を)

19世紀にドイツで百貨店が生まれたとき、それまで禁止されてきた「広告宣伝」が行われました。
人々の欲求をくすぐり心を引くうたい文句が刷られたチラシが撒かれました。

民主主義・個人主義・自由主義・経済学・科学的世界観などは、“高尚な”「広告宣伝」でしかないのです。

宿主共同体の構成員が寄生者の「収奪システム」を嬉々として受け入れるよう、空虚な言葉(美辞麗句)をさも論理的であるかのように組み立てて普及させたのです。

さらには、共産主義をマルクス主義的に脚色(理論強化?)することで、収奪システムが引き起こす人々の不満を筋違いの相手に向けさせるという凝った防御手段も用意しました。

(背後にいる国際金融家ではなく、直接の雇用主である産業資本家が搾取しているという説明)

また、下位にいるユダヤ人国際金融家を「陰謀論」で叩かせることで、上位の自分たちには害が及ばないようにもしています。

「土地に縛られるのは悪いこと」、「思想・信条の自由」、「個人の自由は家族や国家(共同体)の利益より優先される」、「利潤追求が経済活動の基礎」、「営業活動の自由」、「グローバリズム」、「コスモポリタン市民」などを冷静にじっくり考えれば、寄生者の価値観が色濃く示されていることがわかるはずです。

※ 「思想・信条の自由」の危険性はちょっとわかりにくいかもしれませんね。

「思想・信条の自由」が純粋に内面の問題であれば、それを覗いたり規制することは原理的に不能ですから、憲法などでその自由をことさらうたう必要はありません。

ですから、「思想・信条の自由」は、それを言葉・文字・映像などで表現し社会に広めることの自由ということになります。

美意識や好みなどは規制する必要はありませんが、「ゆえなく人を殺してはいけない」、「盗みはダメ」、「利息をとってはいけない」、「相互扶助を心がけなければならない」など基本的な規範は、個々人が個々の価値観で自由に否定する運動を行っていいものではなく、“不可侵”のものです。

共同体として存続していくための共有規範がばらばらだったらどうなるかを考えればわかるはずです。共有規範のなかでの個人の自由があるだけです。

ですから、共有規範をなくそうとしたり無効化しようとする動きは、自由なものではなく規制されてしかるべきものなのです。

共同体の規範を壊そうとしている寄生者が、「思想・信条の自由」を獲得し、学問世界やメディアを支配していたらどうなるかを想像してみたら(現実ですが)、その危険性がわかると思います。

(続く)

« 『続・日本の歴史をよみなおす』網野善彦著 その3 | トップページ | セキュラリズム―刹那の現世主義② »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1761240/66356200

この記事へのトラックバック一覧です: 「寄生性と知的謀略」-世界経済を認識する基礎 (晴耕雨読)より②:

« 『続・日本の歴史をよみなおす』網野善彦著 その3 | トップページ | セキュラリズム―刹那の現世主義② »

ランキング

  • にほんブログ村 政治ブログ 世直し・社会変革へ お勧めサイトランキングへ
2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

カウンター

最近のトラックバック

無料ブログはココログ